裄(ゆき)直し

最近、アンティークの着物やリサイクル着物を楽しんでいる方が増えていますよね。
今日はお母さんから譲り受けた着物。
裄が短くて、手首がこんなに出てしまっていた着物のお直しを
している先輩の作業を紹介しますね。
着物は仕立てあがった着物をほどき、またつなぎ合わせると元の長方形の反物の状態に戻るんですよ。
洋服と違って、着物は直線立ちで、縫い代を切り落とすことなく仕立てあがっています。
太ったら身幅を出すこともできます!
身長の高い方にはお腹の内揚げがあれば身丈を出すこともできます!
裄も肩の所に縫い代があれば長くできます!
おばあちゃまからお母さん、そして娘・孫へと譲り受けることができるんです。着物って素敵☆☆
それでは裄直しスタート!!
裄寸法 1尺6寸3分 (61.7㎝)
袖付けの裏を見てみると縫い代が透けています。
この縫い代があれば裄の寸法は大きくできますよ。
裏地は縫い代が透けているのでわかりやすいのですが、表地は手で触って縫い代の量を確認するか、袖付けの
裏を少しほどいて縫い代の量を確認すると良いですね。
表も裏も縫い代があるということが確認できたので、裄直しをします。
袖付けをほどきます。 最初に袖裏の糸を切ってほどき、次に表袖をほどきます。
お袖の縫い代は表地が1寸5分(5.5㎝)。裏地が約5分(2㎝)ありました。
今回は袖が4分(1.5㎝)長くできそうです!!
もっと長くしたいな!!と思ったら袖の裏地を交換して新しく袖を作り直すという方法もあるんですって。
1寸2分(4.5㎝)も長くできるんです。
袖のふりを縫い直しました。

1.5㎝袖巾が長くなりました。

「4年後、和裁の匠になる」過去ログ置き場

東亜和裁(www.toawasai.jp)で2015年から2022年に連載されていた過去のブログを保管しています。

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