和裁研修会

先日、全国和裁着装団体連合会主催の 和裁研修会が、東京で開催されました。和裁の知識、技能向上を目的とした和裁に関するさまざまな講習会。東亜の先生が参加してきた様子を紹介します!
今年の講習会は「経帷子(きょうかたびら)の小物 6点」「帯・脚絆(きゃはん)・手甲・足袋・三角巾・六文銭袋(頭陀袋=ずだぶくろ)」を作りました。
【経帷子とは・・・・】
仏式で亡くなった人があの世に旅立つときに着る着物のこと。
今回は経帷子と一緒に身に付ける小物についても勉強しました。
経帷子は、全身白一色の和服で、衿のあわせを逆にして着せます。
伝統的には、経帷子を着せてを巻き、脚に脚絆
手に手甲
白足袋と草履をはかせて、
三途の川への渡し賃として六文銭を入れた頭陀袋をかけて、
頭に三角布をつけるそうです。
初めて仕立てた経帷子の小物。
経帷子は、白一色の着物。背中に南無阿弥陀仏や、南無妙法蓮華経という名号やお題目、梵字や経文などをお坊様に書いて頂くこともあるそうです。
仕立は、背を逆(右身頃側)にたおしたり、玉止めや返し縫いをしないで仕立てるという作法があります。また、刃物を使わないで裂いて仕立てる死者と有縁の女性が集まって何人かが引っ張り合って同時に縫ったり、小物は別の人が縫うというお話も聞きました。
他の先生方も、「裾の始末の仕方も裂いたまま、裾くけをします・・・」など、仕立て方もいろいろ。
地域や宗派によって、お客様のお好みによって、いろいろ違うんですね。
講習会終了後は、せっかくの東京!!
世田谷美術館に行って、「母衣への回帰 志村ふくみ」
紬織の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されている 志村ふくみさん
創作活動は 60年にも及ぶそうです。
代表作から初期の作品、最新作とたくさんの
お着物が飾られていました。
作品にはどんな素材で染めたのか説明がありました。
昭和34年製作の 『秋霞』 生まれてはじめての作品らしい着物とのこと。
それから今回一番お気に入りの着物 『風露』
パッチワークのようになった着物。ポストカードを買ってしまいました。
右後身頃だけで25枚の生地が組み合わされていました。
紅花、藍、刈安・・・どれもやさしい色の生地。
右後身頃だけで25枚もの生地が組み合わされているのに ゴチャゴチャ
していなくて、素敵でしたよ。
こんな着物を作ってみたいなぁ~。

「4年後、和裁の匠になる」過去ログ置き場

東亜和裁(www.toawasai.jp)で2015年から2022年に連載されていた過去のブログを保管しています。

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