衣替えと単衣着物

6月になりましたね。

私たちは冬の矢絣の着物から、ブラウスの夏制服になります。

着物も衣替えになります。着物は袷着物から単衣着物へ。

帯や小物類は夏用に変わります。

温暖化の現代では、季節先どりで単衣の着物を5月から着る方も増えてきたようです。この前、30℃くらいになっていましたよね。お洒落は一歩か半歩早め！だそうです。気候や着ていく場所にあわせて、臨機応変に着こなしていけば良いんですね。

袷着物は裏地の付いている着物。

裏地の付いていない着物が単衣着物です。単衣着物は6月と9月が着用時期です。

7月・8月は表地の生地が薄い（絽・紗など）を着ます。

単衣着物と薄物の着物は　仕立て方が同じです。

1年生で勉強した絽喪服は薄物の着物になるんです。

それでは単衣着物と薄物着物の仕立て方を紹介しますね！

お袖の作り方は　浴衣と同じ。

違うところは・・・丸みの大きさですね。浴衣は2寸丸みをつけることが多かったけれど、着物は5分丸みをつけます。

次は身頃です。

背縫いの縫い方は色々な方法があります。

お尻の部分は着ている時に1番力のかかる場所です。補強や見た目を考えて、商品によって縫い方を選びます。

浴衣の背縫いは『二度縫い』

長襦袢の背縫いは『袋縫い』

① 外表にして耳端から１分（2.5ｍｍ）のところを縫います。

② 縫い代を割ります。

③ 中表にして背縫いのところを縫います。

単衣着物も袋縫いをすることもありますが、『背ぶせ』をつける仕立もあります。

『背ぶせ』は、スゴク薄い生地なので、ビヨーンとのびたり、ハシがボサボサになりやすくて丁寧に扱わないといけないのです。

① 背縫いをする時に背伏せを一緒に縫います。

② 背伏せにコテをかけます。　

③ 耳端に合わせて折り返します。

④ 裏側の縫い目に背伏せをくけつけます。

縫い代を背伏せでくるんでいる状態になるので、見た目がキレイです。

でも生地の薄い背伏せをくけ付けるのは大変な作業です。

以上は全部、浴衣と同じですよ！！

その後は衿付けです。

衿付けも、『バチ衿の型』は浴衣と同じ仕立方です。でも絹の着物は『広衿の型』にすることが多いのです。

次回は、広衿付け、掛衿くけについて紹介しますね!